お知らせ(なは)

2016年6月8日 「気軽な送迎支援 必要」~沖縄タイムス たんぽぽのタネ 掲載紙面より~

sorae 主任相談員の松本が、昨年11月より 沖縄タイムス紙「たんぽぽのタネ」に
寄稿させていただきました。

 

soraeの相談業務を通して感じているコト、
子ども若者をとりまく困難や 支援のあり方など
sorae主任相談員として、臨床心理士として、”松本の目”をコトバにしています。

 

掲載された内容を、ご紹介します。
(今回はH28.1.6(水)掲載のものです)

 

~ 気軽な送迎支援 必要 ~

 

前回は不登校の相談に関連し、「少し勇気を出せばできるコト(スモールステップ)」を探して継続することが大切とお話しました。今回はその続きです。

 

家庭によっては、本人にやれることがあるのならさせてあげたいが、その余裕がないというケースが多いように思います。

 

例えば 何人も子どもがいる一人親家庭の場合、長期間学校に行かない子どもが一人いたとしても、仕事などに追われて対応は難しいかもしれません。あるいは車が1台しかなくて、学校外の相談機関に行きたくても行けないということもあるでしょう。

 

子どもによっては、玄関から一声掛ければ外に出られるケースもあります。もう一歩で状況を変えられるかもしれないのに、といつも残念に思います。

 

これは不登校に限らず、ニートやひきこもりでも同じです。
就労の訓練の場所はあり、行きたい気持ちもあるが、不安でバスに乗れず、家庭にある車も親が仕事で使っているというケースです。

 

このように、「これならできそう」というスモールステップを探しだすことができたとしても、そういったサービスへのアクセスそのものが難しいご家庭があります。

 

本人に医師の診断があり、いわゆる福祉サービスにつながって場合は送迎支援があることもありますが、診断までつながらない、希望しないケースも珍しくありません。

 

家庭や学校、相談機関をつなぎつつ、かつ気軽に利用できる送迎支援サービスが必要ではないかと感じています。
例えば、居場所の整備をしつつ、そこに本人と伴走しながら居場所への誘導を柔軟に行える人材の配置などが考えられます。

 

県民の皆さんの理解が広がることを期待しています。

 

(子ども若者みらい相談プラザsoraeスタッフ/松本 大進)