H26学校基本調査 卒業後の進路「その他」率

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H26学校基本調査 卒業後の進路「その他」率

去年の12月に、文部科学省から平成26年度の学校基本調査が発表されました。
ちょっと気になる数字をピックアップしてみました。

不登校率

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「不登校」の割合

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他の都道府県は出していないので、沖縄県の全国的な順位はわからないのですが、昨年度はヒョコっと不登校率がアップしてしまいました。小学校で0.42%、中学校で3.04%。これはいずれも過去のランキングを見る限り、トップ5に入る高さです。ちょっと気になりますね〜

進路なき卒業率

学校を卒業して、進学しない、就職しない、職業訓練を受けない。いわゆるニート=NEET(Not in Education, Employment or Training)人口を生み出す元の数字になると思います。
とはいえ、統計上は正確に「なぜ進路なき卒業なのか?」は出てきません。結婚して専業主婦かもしれないし(統計上、家事手伝いはニートではありません。)、病気や怪我で入院などしているのかもしれないし、海外に出たのかもしれないし、必ずしもニートではないかもしれません。
ただ、学校を卒業して、どこにも属さなくなるということは、社会的孤立の第一歩目になっている可能性は大いにあります。今の世の中、必ずしもニートと確定できないからといって、「進路なき卒業」を無視することはできないと思うのです。

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卒業後の進路「その他」の割合

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出ました。

やっぱり、沖縄県、数値が高いです。

中学校の「進路なき卒業」は、全国が0.84%に対して、沖縄県が3.19%。約4倍。

高校の「進路なき卒業」は、全国が4.55%に対して、沖縄県が14.53%。3倍強。40人いたら6人は進路がないんですね。

少なくとも、沖縄県内で毎年2000人以上(昨年は2670名)の若者が、就学・就労・訓練などの社会との接点を失っていっているという可能性が高いわけですね。大学受験など目的意識の高い浪人生が多い。。。ならいいんですが、「必ずしもニートとは限らない」と言い切ってしまう方が逆に危険だと思います。

もちろん、ここには中途退学の数字は入っていません。中退しても他校に転校していたり、就職していたりするならいいんですが。

それと、ちょっと気になるのが全国統計にある通信制高校の数字。通信制の高校は、生徒の住所がどこであろうが、本部校がどこにあるかで都道府県のカウントが決まるので、全国区の数字しか載せていません。しかし、中学校時代に不登校だったり、高校を中退したりした生徒にとって、高卒資格取得のための大切な受け口であるのは間違いありません。
その通信制高校の「進路なき卒業」が、全国でなんと20,000人。う〜む。。。これは考えさせられる数字です。逆に、進学・就職・訓練を決められた28,000人には、「良かったね。がんばったね。」と言ってあげたいけど。

ニートという数字も、統計上、15歳から39歳までの若年無業者ということなので、毎年40歳になって自然にニートを「卒業」する人たちがいるわけです。ただ、そんな数字を見て「増えた」「減った」と言っていること自体ナンセンスなわけです。毎年毎年、「進路なき卒業」の中から(または早期退職などによって)ニートは生まれ続けていくわけです。
90年台に爆発的に不登校が増えてから、もう20年になります。あの頃の中学生も、もうそろそろ40歳。仮にそのままニート状態が続いていたとしても、統計上は「自然減」していく時代になりました。ひきこもりの回復には、ひきこもった年月と同じくらいの期間かかると言われています。ひきこもり10年選手の回復には10年かかるのです。ひきこもりほど重度ではなくても、やはりニート状態も長く続くと、社会復帰にはそれなりの時間がかかります。

若年無業者は、不登校などの経験を伴っていることも多く、仕事を続ける段階でも、仕事を得る段階でも、仕事を選ぶ段階でも、まだ自分のスタイルが確立していなくて、そのための助けを必要としています。単に仕事の技術や資格を修得させたら仕事できる、という簡単な支援で済むとは限りません。ハローワークでも、仕事や訓練を紹介するだけでなく、もう一歩踏み込んだ支援を始めています。コミュニケーション力、職業観、自己肯定感、人間関係の基礎知識や職業マナー、場合によっては基礎学力も。

やはり、学校を卒業する段階で、「進路なき卒業」は早期に手当をすべきなのです。学校の先生方は、3年間なりの長期的な視野をもって、生徒一人ひとりの卒業後の進路を見すえてご指導くださっていることと思います。それでも、やはり指導に乗らない生徒はいるのです。ある意味、当たり前です。指導の乗らない生徒が、自分で切り開いていけるのか、まだ、他の人の助けを必要としているのか。その見立ては難しいかもしれません。子どもたちは、「口うるさい」学校との縁が切れると、自分のことを心配してくれる人はもういなくなります。でもそれから、社会から孤立している自分に気づくまで、それほど時間はかかりません。

ただ、今の世の中、ニートの支援のためにも様々な支援機関が存在します。厚生労働省の認定事業で、沖縄にも3つある地域若者サポートステーションは良い例です。少なくとも「進路なき卒業」をする生徒には、こういう社会からの孤立から自分を救ってくれる機関がある、ということだけでも知ってから卒業してほしいと願います。

  1. あい
    あい2月 23, 2015

    ひきこもりのフォーラムで当事者交流会に参加しました。
    何故か家族の立場の方が数人いて違和感を感じました。
    家族から支援する立場になった人もいて、主にその人が多く話していました。
    当事者としての話はあまりできなかったような気がします。
    家に帰ったらひきこもっていた時の嫌な事が思い出されて全部が嫌になりました。
    親が理解してとか、親として支えていくとかそういう事が聞いていてしんどかったです。
    当事者の親の脛をかじってますっていう発言にも苛々しました。
    知人と一緒に参加したので正直に自分の事が言えなかった事もモヤモヤしている原因なんだと思います。
    連れて行って貰った人にピアサポーターみたいな事を勧められたのですが、ひきこもりの問題と関わりたくないと解った事が今回参加して得た事でそれが言いづらいです。

    • 小笠原
      小笠原3月 03, 2015

      あいさん、こんにちは。
      言ってること、分かる気がします。
      嫌な思いをしてしまいましたね。
      「今は距離を置いて欲しい」って心が訴えているのだと思います。
      従ってあげましょう。

  2. ジミー
    ジミー3月 30, 2015

    小笠原氏

    進学、就職、職業訓練、これらに属さないその他に年間2,000名もいるなんてもったいないことですね。
    社会に出ることは決して大変なことではなく、遊ぶ事と同じように、楽しんでできることを探す事だと思います。
    沖縄県の雇用不足の戦力になってくれるといいですね。

    沖縄市役所より
    ジミー

  3. 小笠原
    小笠原4月 04, 2015

    ジミーさん
    書き込みありがとうございます。
    そうですね。確かにもったいないことです。
    子どもたちにとって目指すべき大人像のモデルが見当たらないんじゃないか?とも思います。自分もその一人になれるように、人生と仕事にきっちり責任をもって、たっぷり遊んで楽しく生きていけるように心がけようと思っています。

    沖縄市はライカム開発で雇用市場も沸いてますね!

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